Math2B 2009

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更新日 2011-04-13 | 作成日 2008-02-18

数学2B(2009年度前期,水曜日,辻井 担当)

連絡:期末試験は7月29日です.
講義内容:

数学1Bで学んだ複素関数論の基礎をもとに,より発展的な内容(調和関数や等角写像の理論)について講義する.教科書では主に第5章である.

注意:教科書では第5章以外がいくつかの部分に分けて収録されているため,講義との関係が多少複雑になる.そのため,講義プリントを用意して,全体の講義のあらすじを明確にする.また,講義中に教科書との対応については説明する.

第1回 熱方程式とラプラス方程式
調和関数を学ぶ一つの動機付けとして,熱伝導方程式について述べ,その定常状態として調和関数が現れることを説明する.

  1. 熱方程式の導出
  2. 熱方程式の定常状態としての調和関数

第2回 正則関数(4月22日)
2次元の調和関数と正則関数の関係について述べる.

  1. 正則関数と Cauchy-Riemann の関係式
  2. 正則関数と調和関数

教科書 1-4節 
宿題: p27 問題17-28

第3回 等角写像(5月13日)
正則関数が定める複素平面の領域から領域への写像(等角写像)について述べる.

  1. 等角写像
  2. 調和関数の等角写像による変換
  3. リーマンの写像原理

第4回 1次分数変換(1) (5月20日)
最も簡単で自明でない等角写像として,1次分数変換について述べる.今回は

  1. 定義
  2. 拡張した複素平面
  3. 円円対応

について述べる.

第5回 1次分数変換(2) (5月27日)
1次分数変換の項目について述べる.

  1. ケーリー変換などの具体的な1次分数変換の例についての考察
  2. 不動点
  3. 3点対応(任意の3点を与えられた3点に移す1次分数変換の存在と一意性)

第6回 初等関数による等角写像(1)(6月3日)
前半は前半は典型領域を保つ1次分数変換についてこうぎする.そのあとで,ベキ乗関数の定める等角写像について述べる.

第7回 初等関数による等角写像(2)(6月10日)
指数関数による等角写像について解説する.

第8回 初等関数による等角写像(3)(6月17日)
三角関数および双曲線関数による等角写像について解説する.

第9回 初等関数による等角写像(4)(6月24日)
初等関数による等角写像と簡単な調和関数を組み合わせて,与えられた境界条件をみたす調和関数を見つける例題について解説する.

第10回 初等関数による等角写像(4)(7月1日)
Joukowski 変換について解説する.

第11回 複素ポテンシャルと完全流体(7月8日)

第12回 複素ポテンシャルと完全流体(2)(7月15日)

第13回 単位円板上の調和関数(7月22日)

第14回 期末テスト(7月29日)

教科書

複素関数論 (技術者のための高等数学) E. クライツィグ著(培風館)

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今後の予定