本年度のセミナー予定
令和6年10月11日(金) 15:30 -- 17:00
- 会場
- 九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 5階 C512室
- 講演者
- 小池 茂昭 氏(早稲田大学)
- 題目
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上接集合上でのABP最大値原理
- 要旨
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一様楕円型・放物型方程式の強解では知られているAleksandrov-Bakelman-Pucci(ABPと略す)の
最大値原理の一般化の最近の結果を紹介する。具体的には、臨界冪乗可積分関数を係数・非斉次項に持つ
完全非線形方程式のLp粘性解に対し、その最大値を上接集合上での積分量で評価する。
さらに、この詳細な評価の応用を紹介する。
令和6年11月8日(金) 15:30 -- 17:00
- 会場
- 九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 5階 C504小講義室
- 講演者
- 武内 太貴 氏(九州大学)
- 題目
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Global well-posedness for the Keller--Segel--Navier--Stokes system with rotational flux
- 要旨
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本講演では、境界付近の細胞の回転効果を考慮したKeller--Segel--Navier--Stokes方程式系を扱う。従来のよく知られたモデルでは細胞密度関数のノイマン境界条件はゼロであるが、本講演のモデルでは非線形境界条件を含む。この困難点により、先行研究では大域弱解の存在とその正則性は調べられていた一方、解の一意性についての議論が不十分であった。本講演では新たな最大正則性定理を用いることで、与えられた小さなデータの下での時間大域適切性を示す。なお本講演は公立諏訪東京理科大学の渡邊圭市先生との共同研究に基づく。
令和6年11月22日(金) 15:30 -- 17:00
- 会場
- 九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 5階 C504小講義室
- 講演者
- 戍亥 隆恭 氏(大阪大学)
- 題目
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非線形シュレディンガー方程式の奇関数解の閾値における大域ダイナミクス
- 要旨
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質量超臨界なべき乗型非線形項を持つ1次元空間上の非線形シュレディンガー方程式を考える。一般解の大域ダイナミクスに関して、基底状態解の質量-エネルギーを閾値として、それ未満では解の挙動は散乱か爆発しかなく、一方で閾値ちょうどにおいては基底状態解に漸近する解などが現れることが知られている。本講演では奇関数解に制限して大域ダイナミクスを考える。このとき、解の対称性により基底状態解の質量-エネルギーの2倍が閾値となる。閾値未満においては奇関数解の挙動は散乱か爆発しかないことが知られていた。本講演では閾値ちょうどにおける奇関数解の大域ダイナミクスの結果を紹介する。本講演は、Gustafson氏(The University of British Columbia)との共同研究に基づく。
令和6年12月6日(金) 15:30 -- 17:00
- 会場
- 九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 5階 C504小講義室
- 講演者
- 川越 大輔 氏(京都大学)
- 題目
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小さな有界凸領域における定常 Boltzmann 方程式の解の存在と正則性
- 要旨
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有界凸領域において定常 Boltzmann 方程式の入射境界値問題を考える。L^p 解の存在は他の境界条件も含めて多くの研究がなされているが、一方で偏微分可能性のような高い正則性はあまり知られていない。本講演では、領域の小ささを仮定して Sobolev 空間 W^{1, p} における解の存在および正則性を議論する。線型化問題について W^{1, p} 解の存在を示し、指数 p の上限が境界の形状に依存することを紹介する。また非線型問題においては、領域の一様凸性を仮定して解の偏導関数の各点評価を与え、この各点評価から解の W^{1, p} 評価を導く。本講演は、I-Kun Chen 氏、Chun-Hsiung Hsia 氏および Jhe-Kuan Su 氏 (National Taiwan University) との共同研究に基づく。
令和6年1月10日(金) 15:30 -- 17:00
- 会場
- 九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 5階 C504小講義室
- 講演者
- 猪奥 倫左 氏(東北大学)
- 題目
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TBA
- 要旨
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TBA