時間・不確定性・量子計算の展望
福岡市 九大西新プラザ
2025年12月8日-11日
Scope
この研究会のテーマは，時間作用素および不確定性関係の理論的基礎に加え，量子コンピュータを用いた実験的検証である．また，量子計算の基礎モデルとして重要なラビ模型の理論研究も主要トピックの一つとして取り上げる．
2025年は，ハイゼンベルク，ボルン，ヨルダンによる量子現象の行列力学的定式化の発見から100周年にあたる．この研究会では，時間や量子測定といった量子力学の基礎概念から，量子ウォークや量子コンピュータなど最先端の話題まで，純粋数学から実験物理までを横断する多角的な議論を促進することを目的としている． 具体的には，時間演算子の実験的検証，小澤不等式に基づく測定理論の新展開，量子ウォークの数学，量子ラビ模型に代表される量子光学，および量子測定理論への量子計算応用など，幅広いテーマを取り上げることで，量子力学の新たな地平を切り拓くことを目指す．
1. 時間作用素
- 時間作用素およびPOVMのスペクトル解析
- 新井-宮本不等式の実験的検証
- 量子力学における到着時刻問題
2. 小澤不等式と量子測定理論
- 量子計算による誤差と攪乱の定量化
- 弱測定による実験的検証
3. 量子ラビ模型
- 量子ラビ模型のスペクトル解析
- 量子シミュレーションへの応用
4. 量子ウォーク
- 量子ウォークによる量子計算アルゴリズムの実装
- スペクトル理論および散乱理論
5. 量子計算
- 小澤不等式の実験的証明
- 時間作用素の存在の実験的証明
- 量子ビットおよび量子ゲートの基礎理論
- 量子シミュレーション
Invited Speakers (Tentative)
- Braak, Daniel (Augsburg)
- Coppo, Alessandro (Rome)
- Emori, Haruki (Hokkaido / iTHEMS)
- Gea-Banacloche, Julio(Arkansas)
- Galapon, Eric (Philippine)
- Hasegawa, Yuji (Hokkaido / Wien)
- Ikeda, Tatsuhiko (ZEN / iTHEMS / Hokkaido)
- Ito, Etsuko(Kyoto)
- Kuramochi, Yui (Kyushu)
- Maccone, Lorenzo (Pavia)
- Nakatsugawa, Keiji (Tokyo)
- Ozawa, Masanao (Nagoya)
- Reyes Bustos, Cid (NTT)
- Richard, Serge (Nagoya)
- Sasaki, Itaru (Shinshu)
- Suzuki, Akito (Komatsu)
- Tanda, Satoshi (Hokkaido)
- Tajima, Hiroyasu (Kyushu)
- Yamamoto, Kazuhiro (Kyushu)
- Yoshino, Saori (Yokohama)
参加登録
Important Dates
July 25th, 2025 - 登録開始
