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更新日 2011-04-13 | 作成日 2008-02-18

研究分野の紹介(一般向け):力学系理論


力学系(Dynamical System)は一定の法則に従って時間変化が記述される系(=力学系)に関する数学理論です.

例えば,地球は太陽のまわりを楕円軌道に沿って公転していますが,その運動は万有引力の法則から導かれる微分方程式運動方程式)によって記述されます.ニュートンはこの微分方程式から地球(や他の惑星)の Kepler 運動を導き,その後の天体力学・古典力学の大発展をもたらしました.例えば,いつどこで日食が起こるかということが予測できるのも,そのおかげと言えます.

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微分方程式で時間変化が記述される系は天体の運動に限らず,物理学や工学には数多く登場します.さらに,化学(化学反応する物質の時間変化),生物学(生態系の中の個体数の変化)や経済学などでも同様の手法を応用することが試みられています.このように様々な系の時間変化が微分方程式で記述されるとするならば,(それぞれの系には独自の意味や興味があるのですが)共通の法則性を探ろうという考えが生まれます.これが数学における力学系理論です.

カオス(chaos)というのは力学系においてある種の構造が複雑な時間変化を生成する現象で,言葉を耳にしたことがある方も多いと思います.カオスは力学系理論の重要な研究課題で,カオスに関係する力学系理論の一部はカオス理論とも呼ばれます.


私の研究の紹介(作成中)

  1. 1次元力学系
  2. 微分エルゴード理論
  3. 相関の減衰と力学系のゼータ関数

業績リスト