岩 瀬 則 夫 (いわせ のりお)

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English

Authors.
myself
Thesis.
修士論文, 九州大学, 1983
Abstract.
H空間(Hopf 空間)は、位相群のように積を持つ位相空間である。ただし、その空間は、単位元をホモトピーの意味で持つとしか規定されておらず、結合律は要請されない。このH空間の研究は、まず H. Hopf [6] によって始められ、A. Borel [2], W. Browder [3] 等によって研究され、ホモトピー論的に Lie 群と類似した性質を持つことが知られた。
ところで、結合的な積を持つH空間には、任意の次数の『射影空間』と、それらの帰納的極限として得られる分類空間とを構成することができる。また単なるH空間でも、その『射影平面』を構成することができる。さらに、そのような「結合的なH空間」と「単なるH空間」という概念の『間』には、また無限に多くの異なる段階が存在していることが、「An構造を持つH空間」という概念を用いて明示された(J. Stasheff [15,16], A. Zabrodsky [20])が、それは、n次までの『射影空間』を持っているものである。ただし、前記 [16] によれば、An 空間の間の An 構造を保つ写像の特徴づけは、「extremely complicated」とされ、値域が結合的なH空間の場合しか論じられていないようである。小論においても、応用において考察されている写像は、それで十分ではあるが、必要となる場合を考慮し、その一般的な特徴づけを与えた。 <以下略>

K*(XPn) の環構造について (adobe-pdf file, 5.4MB)