▶海外長期インターンシップ報告(山口達也)
●報告者:
九州大学大学院数理学府博士後期課程2年 リーディングプログラム生
山口達也
●出張期間:
平成28年9月19日~平成28年12月18日
●渡航国(都市名)・用務先:
シンガポール・Hitachi Asia Singapore, Research & Development (HAS R&D)
●報告:
HAS R&D リサーチインターンシッププログラムに参加した.
ロボット技術や人工知能が適用できそうな問題を提示し,その解決に向けた研究活動を行った.
HAS R&D にはフィリピン,インド,マレーシアなど様々な国の人が勤務しており,各国の
料理や習慣について話したことで国際理解が深まった.
本インターンシップでは二足歩行ロボットNao を用いて活動を行った.以下に提示した問
題,提案した解決法,結果を述べる.
提示した問題
どのようにすれば目的地までのスムーズな道案内が実現するか.ここでは特に(1) 指
定した道順で目的地まで到達すること(navigation),(2) 障害物を回避しながら進むこ
と(avoidance) の二つを考える.
提案した解決法
(1) navigation;目的地までの道順をいくつかの点でロボットに与え,その点にスムー
ズに近づいて行くような速度の制御方法を提案した.この方法ではロボットの位置を
取得する必要があるため,シーリングカメラを導入してロボットの場所をリアルタイ
ムに取得できるようにした.
(2) avoidance;ロボットの目線カメラで取得した画像から,色情報をもとに床部分を
検出し,より床面積が広い方を選択しながら進む方法を提案した.
結果
(1) navigation;提案した方法を用いると,進行方向を連続的に変化させながら進むこ
とができた.
(2) avoidance;提案した方法を用いると,床の色がある程度一様だった場合,障害物
を避けながらより安全な方向へ進路を変えることができた.
インターン終了後,ジェネラルマネージャーからは後輩のインターンも歓迎すると
言っていただいた.
今後もHAS との友好な関係を維持してゆきたいと考えている.