九州関数方程式セミナー 平成29年度後期講演

日時 10月13日(金) 15:30--17:00
会場 福岡大学 セミナーハウス 2階 セミナー室
講師 伊藤 健一 氏 (神戸大学)
題目 Resolvent expansion for the Schr\"odinger operator on a graph with rays
概要 有限グラフにいくつかの離散無限半直線をつないだ「放射状グラフ (graph with rays)《の上の離散Schr¥"odinger作用素に対し, そのレゾルベントの閾値周りでの漸近展開を計算する. Jensen-Kato (1979)以来,レゾルベントの閾値周りでの漸近展開と, Schr¥"odinger方程式の解の時間減衰の次数の間には, 直接的な対応関係があることが知られてきた.本講演では, レゾルベントの展開係数に一般化固有関数を用いた表示を与え, これにより,一般化固有空間の構造と,Schr¥"odinger方程式の解の 減衰次数の間の,完全な対応関係を明らかにする.特にこれにより, 閾値共鳴状態に対し,最も簡素で自然な定式化を与えることができる. レゾルベント展開の計算は,Jensen-Nenciu (2001)の展開スキームを 最も一般の場合に適用することで行われる. 本講演はArne Jensen氏 (Aalborg University)との共同研究に基づく.

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