日時 | 2月2日(金) 16:30--17:00 |
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会場 | 福岡大学 セミナーハウス 2階 セミナー室 |
講師 | 谷上勝吾 氏 (九州大学) |
題目 | 記憶型消散項を持つ対象双曲系の減衰構造 |
概要 | 通常の緩和型消散項を持つ対称双曲系の減衰構造に関しては、1980年代の Umeda-Kawashima-Shizuta 等の一般論があり、詳細な結果が知られている。 本講演では、通常の緩和項ではなく、記憶型緩和項を持つ対称双曲系の 減衰構造について考える。記憶型緩和項とは緩和型消散効果が過去の履歴に 依存するような緩和項のことである。特に、記憶型緩和項の核関数を 具体的に $e^{-t}$ で与えたときを考察し、その場合の減衰評価において、 高周波部分に可微分性の損失が現れることを明らかにする。さらに、 解のスペクトル表現を具体的に与えることで、可微分性損失型の減衰 構造が現れることの正当性についても言及したい。 |