日時 | 6月9日(金) 15:30--17:00 |
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会場 | 福岡大学 セミナーハウス 2階 セミナー室 |
講師 | 上田 好寛 氏 (神戸大学) |
題目 | 消散構造を持つ偏微分方程式系の安定性条件に関する考察 |
概要 | 消散構造を持つ線形偏微分方程式系の平衡点の安定性を判定する条件として、 Shizuta-Kawashima(1985)によって得られた安定性条件が知られている。この 安定性条件は、緩和項を持つ双曲型方程式系や双曲-放物型方程式系に対して 導入された条件であり、離散Boltzmann方程式や圧縮性Navier-Stokes方程式の 線形化問題などに適用される。この安定性条件を適用するためには、方程式 系がある種の対称性を持つことが必要であるが、近年、Timoshenko方程式や Euler-Maxwell方程式など、その対称性を持たない物理モデルも知られてきた。 そこで、既知の安定性条件を再定式化することで、より複雑な方程式系に対し ても安定性を示唆する条件を導入することが本講演の目的である。また、その 典型的な応用として、Bresse方程式を例にこれまでの安定性条件との関係性に ついても議論する。 |