日時 | 2月6日(金) 15:30--15:55 |
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会場 | 福岡大学 セミナーハウス 2階 セミナー室 |
講師 | 大町 亮太 氏 (九大数理・M2) |
題目 | 周期振動境界条件下における半空間上のNavier-Stokes方程式の時間周期解の安定性 |
概要 | 本講演では半空間上の非圧縮粘性流体の時間周期運動を考える.半空間の境界が時間周期振動すると時間周期的な流れが引き起こされる.この時間周期運動を表す半空間上の非圧縮Navier-Stokes方程式の時間周期解の安定性を考察する.時間周期解が十分小さければ,時間周期解のまわりの線形化発展作用素が $L^p-L^q$ 型の減衰評価を満たすことを示し,それを用いて時間周期解が漸近安定であることを証明する. |
日時 | 2月6日(金) 16:00--16:25 |
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会場 | 福岡大学 セミナーハウス 2階 セミナー室 |
講師 | 樋口 明哲 氏 (九大数理・M2) |
題目 | 曲面上のパルスの運動について |
概要 | 曲面上で定義された反応拡散系を考え, スポット状に局在した解(スポット解)が曲面の幾何学的特性にどのように依存しながら運動するかを報告する。まず, 曲面上で定義された単独のスポット解の運動について既知の結果を紹介する。次に複数のスポット解の運動, 特に相互作用について考え, スポット解が2 つある場合, 曲面のガウス曲率極大の点の近傍に2 つのピークを持つような定常状態の存在を示す。さらに, 可能な空間配位が満たすべき, ガウス曲率の2階微分を含むある関係式を導出する。講演ではその関係式を用いて, 可能な空間配位の例をいくつか紹介する。 |
日時 | 2月6日(金) 16:30--16:55 |
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会場 | 福岡大学 セミナーハウス 2階 セミナー室 |
講師 | 三浦 正成 氏 (九大数理・M2) |
題目 | Well-posedness for Keller-Segel systems of semi-linear and quasi-linear type |
概要 | 退化型及び特異型をした放物-放物型Keller-Segel方程式系の弱解の一意性を考察し, Hoelder連続な関数空間において,弱解の一意性が成立することを論じる.Keller-Segel方程式系は多くのパラメーターを有し,その取り方によって半線形型,退化型,特異型が現れる豊富な構造を内在している.特に退化型の場合,主要項の係数に未知関数が含まれるため一様楕円性が保証されない困難さを生ずる. 同方程式系自身は,放物-放物型および放物-楕円型に分類されるが,ともに重要な研究対象であり,適切性を論じる際,それぞれの特性に応じた解析が求められる.本講演では,退化型及び特異型をした放物-放物型Keller-Segel方程式系に焦点を絞り,Hoelder連続な関数空間において,弱解の一意性が成立することを論じる.尚,本研究は杉山由恵教授(九州大学)との共同研究に基づく. 更に,全空間の非線形Navier-Stokes方程式に支配される流れの場における半線型Keller-Segel系を取扱い,尺度不変の関数空間において初期データが小さい場合に,時間大域的な軟解を構成する.我々の手法は,軟解をある時空間の関数空間に値をとる初期データの陰関数として求めることに特徴がある.陰関数定理の帰結として,軟解の初期データに対する連続依存性が得られ,それ故,時間大域的存在に加えて解の漸近安定性が従う.関数空間を弱$L^p$-空間にとることを可能とし,初期データが小さな斉次関数である場合に,自己相似解の存在を証明することが出来る.尚,本研究は小薗英雄教授(早稲田大学)と杉山由恵教授(九州大学)との共同研究に基づく. |