日時 | 5月25日(金) 15:30--17:00 |
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会場 | 福岡大学 セミナーハウス 2階 セミナー室 |
講師 | 三竹 大寿 氏 (福岡大学・理) |
題目 | 転位の挙動をモデルとした界面方程式の解の一意性について |
概要 | 材料工学に現れる転位をモデルとした界面運動方程式についてお話します.このモデルは,時間が経つにつれ,界面の初期包含関係が保たれない例の一つです.従って対応する等高面方程式に対して,解の比較定理が期待できないため,この等高面方程式の解の存在,一意性は,今までの粘性解理論の一般論により示せません.数学的には,界面の成長速度が,界面に囲まれる領域に依存して,非局所的に決まる事が本質的な原因です.この方程式を動機として,コンパクトな界面の成長速度が場所,時間,界面の法ベクトル,曲率と界面に囲まれる領域に依存して決まるような,より一般の非局所界面運動方程式に対して粘性解理論を展開する事を目指しました.その結果,転位のモデル方程式の他に,フィッツフュー・南雲方程式系のある特異極限として現れる方程式系も取り扱えます.本講演では,転位モデルに限定して話をしたいと思います.なお,本研究は,Guy Barles教授,Olivier Ley教授との共同研究です. |