九州関数方程式セミナー 平成20年度後期講演

日時 10月17日(金) 15:30--17:00
講師 三竹 大寿 氏 (早稲田大学・基幹理工)
題目 ハミルトン・ヤコビ方程式の粘性解の長時間挙動とその周辺
概要 近年, 非定常ハミルトン・ヤコビ方程式の初期値問題に対する粘性解の時間無限大での漸近挙動(以下, 長時間挙動と呼ぶ.)の研究が進展している. 近年の研究では, 同方程式の粘性解を与える公式(最適制御理論における値関数)の構造に着目し, 弱KAM理論を援用し解の長時間挙動を明らかにしている.
今回の講演では, 上に述べた同方程式の粘性解を与える公式から説明したい. これは粘性解理論において基本的な話ではあるが, 上記の問題を理解する上で大変重要になるため詳しく説明したい. 後半に, 同方程式の粘性解の長時間挙動に対する自身の最近の結果について話をする. 特に, 境界条件が解の長時間挙動にどのように影響を与えるかについて分かったことを報告したい.