九州関数方程式セミナー 平成20年度後期講演

日時 12月12日(金) 15:30--17:00
講師 中西 賢次 氏 (京都大学)
題目 調和写像の Schrodinger 及び熱流における漸近安定性と永久振動集約
概要 2次元全平面から球面への Schrodinger map, heat flow, 及び Landau-Lifschitz-Gilbert 方程式 について、z^m の形の調和写像に回転共変でエネルギーの小さい初期摂動を加え、時刻無限大での挙動を調べる。この問題は回転数 m が4以上の場合 Gustafson-Kang-Tsai によって漸近安定性が得られているが、 回転数が低いと調和写像の無限遠での収束が遅く、摂動部分との長時間相互作用が大きくなる所が難しい。主結果:回転数3の場合、解は時刻無限大で一つの調和写像へ収束する。回転数2の heat flow で回転摂動が無い場合、解は調和写像の1パラメータスケール変換族へ漸近するが、スケールパラメータは原点または無限遠に集約、またはその間を無限に振動し続ける事も可能である。(Gustafson, Kang, Tsai との共同研究)